「どのようなアプローチから接客を始めれば、お客様に喜んでもらえるのかな?」
「アプローチの仕方がいまいちわからないな……」と悩んでいませんか?
飲食店で、お客様にオススメの料理の紹介やサジェストのために声をかけるとき、慣れていないとためらってしまいがちですよね。
今回は、アプローチの重要性とテクニックについて詳しく解説します。
なぜファーストアプローチが大切なの?
ファーストアプローチは、店員やお店の第一印象と直結しています。
はじめに悪い印象を与えてしまうと、後から撤回するのは大変ですよね。まずは第一印象でお客様に好感を持ってもらい、楽しく・気持ち良く過ごしていただきましょう。
アプローチのメリットとは
アプローチが上手にできると、どのような効果があるのでしょうか?成功した場合のメリットとそれぞれのエピソードにおける、ちょっとしたテクニックをご紹介します。
オススメのメニューを注文してもらえる
常連のお客様の場合、お店の味を知り尽くしている可能性が高いので「今日は新鮮なお刺身が入ったので、ぜひ召し上がってくださいね」というように、クオリティーの面をサジェストすることで、興味を引けるでしょう。
追加でメニューを注文してもらえる
お店の雰囲気がバタバタと忙しそうにしていたり、スタッフがお客様と視線を合わせる機会が少なかったりすると、
「忙しそうだから、やっぱ追加でオーダーするのをやめよう」「後からでいいか」とお客様が消極的になってしまいます。
どんなに忙しくてもお客様と視線を合わせることを意識して、「何か追加でご注文はありませんか?」とアプローチしていきましょう。
再来店につながる
アプローチを通してお客様のご要望にベストなタイミングで応えたり、お客様の好みを読み取り、サジェストしたお料理に満足してもらえたりすると、お客様満足度の向上につながります。すると「あのお店はサービスが良くて雰囲気もいいから」と、リピートの可能性が一気に高まります。
オススメのお店として友達に紹介してもらえる
お気に入りのお店は、友達や家族にも行ってもらいたいと思いますよね。お客様にとってオススメしたいお店であれば、お客様が新しいお客様を呼び、またそのお客様が別のお客様を呼ぶというような「プラスの流れ」が生まれ、それが次第に広がっていくはずです。
こんなアプローチはNG
アプローチをすることに意識しすぎて陥りがちなのが、いわゆる「押し売り・一方通行なセールストーク」です。何が相手を不快にさせてしまったのかを考えてみましょう。
売りたいメニューだけをオススメする
お客様のご要望に沿わない商品をオススメしたり、お客様が「これがいいな」といっているのに、「こちらの方がもっといいですよ」と自分のメリットになる方向に誘導してはいけません。「これを売りたい!」という売上のことしか考えていない、販売員の裏の気持ちが丸見えのセールストークでは、お客様の心は一気に離れてしまいます。
お客様の話を遮る
これはお客様との会話だけに限らず、日常生活の中でも自分の話を遮られると、嫌な気持ちになりますよね。相手への尊重の意思を伝える意味も込めてお客様の話は最後まできちんと聞き、「言葉のキャッチボール」を日頃から意識しましょう。
お客様からの質問に答えられない
商品をサジェストし、お客様から「その商品について詳しく聞きたい」と質問を受けたときにしっかりと答えられないと、説得力がないだけでなくお客様からの信頼も得られないでしょう。
相手からどのようなことを質問されてもすぐ対応できるように、その商品の情報を事前に身につけておくことが大切です。
食事中に話しかける
食事を召し上がっている途中や、話が盛り上がっている時に声を掛けてはいけません。
お客様の迷惑になるサジェストやアプローチは必要ありません。その場の雰囲気や会話の流れを確認してから、話しかけるようにしましょう。
これであなたもアプローチの達人!

では実際にどのようなアプローチが効果的なのでしょうか?実際に現場で取り入れたいシチュエーションも交えながら解説します。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を明るく笑顔で!
お店の第一印象は「いらっしゃいませ」の挨拶でほとんど決まります。「ありがとうございました」の挨拶も同様に、ご来店の最後を締めくくる重要なポイントなので、笑顔で元気に明るくお見送りしましょう。
お客様を観察する
周りをキョロキョロしている方がいれば、オーダーをしたくてスタッフを探しているのかもしれません。またテーブルの上のお皿が空いていたら、お皿をさげるタイミングで追加のご注文がないかお伺いしましょう。
お客様の様子を観察し、必要に応じてすぐにお席へ駆けつけられるといいですね。
お客様の求めているものを知る
たとえば、小さい子供を連れたお客様が来店されたとします。
子供用のお皿やスプーン、子供用の椅子が必要かもしれない、ということが予想できますよね。
お客様が発信する情報を見逃さないようにし、何をしたら喜んでくれるかを考えながらアプローチしましょう。
さりげなくオススメする
お客様との会話の中で
「この前これを食べたら、凄く美味しかったですよ!」「この商品、一番人気のメニューなんですよ!」など、会話の一部にさりげなくオススメの商品の話題を入れてみましょう。
決められたマニュアルを読んでいるようにオススメを淡々と伝えるよりも、会話の流れで自分が食べた感想や他のお客様から頂いた感想など、リアルな意見を取り入れて伝える方が、より自然にサジェストできます。
メニューを詳しく知る
お客様から「この料理にはなにが入ってるの?」のような質問を受けたときに、毎回キッチンへ確認しに行ったり他のスタッフに聞いたりしていては、時間のロスに。
そればかりではなく「ここのお店、大丈夫かな?ちゃんと教育受けているのかな?」とお客様を不安にさせてしまうかもしれません。
声かけをする前に。お店のメニューの食材や味・食感などは事前に細かく勉強しておきましょう。最近では、アレルギーに関するトラブルも多く取り上げられているので、主なアレルギー源を使用しているのかも覚えておくといいですね。
相手に合わせた言葉遣いで対応する
もしお客様が、とてもカジュアルに話してこられたら、丁寧語を使いながらもカジュアルに砕けた話し方で返せるといいですね。
丁寧すぎると、お客様が壁を感じてしまうかもしれません。お客様との会話の言葉遣いに気をつけることで距離が一気に縮まり、よい関係を築くきっかけになるでしょう。
まとめ

- ファーストアプローチはお店の第一印象
- アプローチのやり方次第で、一気に距離を縮められる
- 成功のコツは、お客様の情報を集めて見極めること
アプローチとは、「相手との距離を縮めること」。お客様の雰囲気や状況・心理をしっかりと見極め、それぞれのシチエーションに合った方法でアプローチができるといいですね。
お客様との距離を縮めていくためにも事前にしっかりと知識を身につけ、お客様を魅了するトーク力・情報力を養っていきましょう!