パートする店に対しての志望動機、正直に聞かれると「お金がほしい」「立地がいい」などの実益的な面ばかり思い浮かぶ…という人も少なくないのではないでしょうか。しかし、志望動機というのは自分の都合ばかり書けばいい項目ではありません。
履歴書の志望動機の書き方がわからない!書く内容が思い浮かばない!という方のために、
・志望動機を書かなければいけない理由、
・さらに書きにくい理由に対するポイントと例文
をご紹介します。
なぜ志望動機をちゃんと記入しなければいけないのか
理由1.どんなキッカケで応募しているのか
応募者が何をきっかけにその店でパートを始めたいと思うようになったのかは、企業側もとても強く関心を持っています。パート応募者と言っても、もともとはその企業にとっては「お客様」になりうる立場なわけですから、パートの意見というのはとても重要なもの。志望動機を聞くというのは、
お客様が自分の店をどう感じているか、
何を魅力に思っているかなどを調査するチャンス
にもなります。
理由2.なぜ働くことになったのか
きっかけと同じように、働くことになった理由も志望動機には欠かせない内容です。採用担当者である面接官は面接でこの理由を聞き、その人が店に合った人材なのか、モチベーションを維持したまま意欲的に働いてくれるのかを見定めていくからです。何のために働いているのかいまいちわからない相手を雇ってしまっては、どういうスタンスで接したらいいか分かりませんよね。
理由3.すぐに辞めるほど簡単な理由ではないのかどうか
働く理由の中でも、特に採用担当者が注視するのが、その理由がすぐに辞めてしまうような軽いものではないか、ということです。
たとえば、数カ月後に就職が決まっているのでその間の暇つぶしで合った場合、確実に辞めることが分かっている相手に研修の時間を割くことになってしまいます。採用担当者は志望動機を見た時、なるべく長く店の戦力となる人材を探すために、仕事を簡単に辞めないような理由で働く人を重要視します。
理由4.仕事に対する熱意ややる気が感じられるのか
採用の基準というのは経験の有無や人柄など様々なチェックポイントがあります。
なんといっても仕事に対する熱意、やる気というのは大きな審査の要となります。仕事に対しての意欲が無い人は、教わったことをいつまでたっても覚えなかったり、時間通りに仕事に来なかったり、最悪の場合は連絡もなく辞めてしまう恐れもあります。
店に対して特別な思いを抱いて意欲的に働いてくれる人なのかを判断するのに志望動機はとても有効な項目なのです。
志望動機-事例集

アルバイトをする人の志望動機は人それぞれであり、様々なものがあるでしょう。だからこそ、志望動機に絶対正解というのはありません。それぞれが「自分が働きたい理由」を上手に伝えられるように、オリジナルの文章を作り上げなくてはならないのです。
そこで、アルバイトをする人に多い働きたい理由の中から4つの理由に絞って、
どんな風に志望動機を書いていけばいいのかをまとめてみました。自分に一番近い理由を参考に、採用されやすい志望動機を考えてみてください。
状況1.お金がほしい
特に学生の内は、「自分で自由に使えるお金がほしい」という理由でアルバイトを始める人がとても多いのではないでしょうか。しかし、例えアルバイトを始める理由がただお金を稼ぎたいだけだからと言っても、それを素直に書くだけでは志望動機として強い効果を発揮することはできません。お金がほしいからアルバイトを始める際には、
「採用担当者が興味をひくもの」
「感心できるものに使う」
といった内容にするとネガティブな印象が薄れるでしょう。
<例文>
状況2.収入が足らず、生活のためにパートがしたい
「お金がほしい」という理由と似ていますが、生活資金を増やすためにパートを始めたいというのも主婦層などに多い志望動機です。しかし、ただお金がほしいという志望動機とは違い、この
生活資金のためという理由には強い「働く意思」があります。
そのため、上手に志望動機を作れば、相手に
「働かなければいけない理由があるから、長く続けてくれそうだ」という印象を持たせることも不可能ではありません。
<例文>
状況3.子供の将来の進学のためにお金がほしい
生活資金と同様に、「子供の将来のため」という理由も「お金がほしい」カテゴリーに分類することができます。この動機は、採用担当者側からすれば
しっかりと働いてくれる印象をもたせるため、志望動機に織り込んでも問題ない理由です。
ただし、子供がいるというのは「時間が限定される」といったデメリットもアピールしてしまう可能性があります。そういったデメリットも上手くカバーして志望動機を作成しましょう。
<例文>
状況4.シングルマザーであるため、生活のために働きたい
現代社会に増えているシングルマザーという家庭環境は母親が働かなければ子供たちが生活していけません。そのため、真剣に働いてくれる、簡単なことでは辞めない、と判断され採用の可能性が上がるというケースも増えてきました。
しかし、子供の将来のためという理由と同じく「子供の予定でシフトがずれる」「時間の融通が利かない」という欠点も問題視されてしまう為、そのあたりをどうフォローする内容を盛り込むと印象に残る志望動機を作ることができるでしょう。
<例文>
担当者が気にするポイントからみた入れた方がいい要素
1.短期でやめないか
アルバイトを雇うということは、研修や指導に時間を割き、一人前に働けるようになるまでサポートする時間を取らなければいけないということです。せっかく指導して仕事を任せられるようになった矢先にアルバイトが辞めてしまったら、せっかく作った指導の時間が全て無駄になってしまいますよね。
そのため、担当者は応募者が
長く仕事を続けてくれるか、というのは非常に重要視します。
志望動機には一つのことを長く続けていた経験などを織り込んで、すぐに仕事を投げ出して辞めてしまわないというアピールもさりげなく取り入れてみましょう。
2.シフトに融通がきくか
企業がアルバイトを募集する時というのは、シフトを上手く回せないくらい人員が足りていない場合があります。こういった時に、「月曜と金曜日、昼間しか出られません」とシフトを固定した応募よりも、「月曜日と金曜日が希望ですが、1ヶ月後にはスケジュール調整ができるので、ある程度別の日にも入れます」といった柔軟な姿勢アルバイトの面々と衝突せずに上手に付き合っていけるかというのは担当者が重視を見せる方がより好印象をもたれるでしょう。
3.土日に入れるか
特に飲食店は、ビジネス街でもない限り平日よりも休日の方が来店客数は多く、忙しくなりやすい業種です。そんな職場に応募するのに、土日は絶対に出られませんと言ってしまうと、なら最初から土日休みの仕事に応募してくれ、と思われても仕方ありませんよね。
飲食店でパートをする際には、最低でも土曜日か日曜日どちらかは出られる予定を立てて応募するようにしたほうがいいかもしれませんね。
4.トラブルを起こさないか
仕事で大切なのは、業務に対する能力や仕事のスキルだけではなく、店の中でトラブルを起こさず円滑に勤務してくれるかということです。トラブルを起こしやすい人というのは、お客様に対する態度や、同じ店で働く仲間との交流、物を無くす、壊すといった注意力散漫な性格など様々なケースがありますが、これは自分の気持ちの持ち方で改善できるものばかりです。
「例え失敗をしてしまっても、その失敗から学習し同じ過ちを繰り返さないように努力することができる」など、人からの指導に柔軟な姿勢を見せられることをアピールするなどして、トラブルを大きくしない人物像を印象付けましょう。
5.今いるスタッフと上手くやれるか
アルバイトが仕事を辞めてしまう原因の一つに、社内で人間関係がうまく構築できなかったという理由があります。
先に働いている社員やパート、アルバイトの面々と衝突せずに上手に付き合っていけるかというのは担当者が重視するポイントの中でも特に難しいところ。人の好き嫌いというのは、ぱっと見ただけでは判断できないので仕方ありません。
しかし、どうしてもその職場で働きたいという気持ちがあるのなら、「色々な人と交流することが好きで、相手の意見を取り入れて自分の考えを常に更新していきたい」といった人間関係に対して大きな心で受け止められるようなアピールをしてみましょう。
まとめ
このように、志望動機では基本的に嘘をつかず、正直なことを書くことが大切です。
しかし、正直なことを書きすぎると「志望動機が弱い」「やる気を感じない」「すぐに辞めてしまいそう」といったネガティブなイメージを持たれることもあるでしょう。志望動機では、自分の正直な気持ちと相手の求めている答えを上手くミックスさせて、嘘ではないけれど関心を持たれるような内容を考える必要があります。作家になった気持ちで、相手が読みたくなるような文章を考えてみましょう。