飲食店で衛生管理は最低条件!全従業員で共有するために必要なこと

キッチンの調理風景

店舗の衛生状態を守り、安全な食事を提供することは、全従業員が常に意識しておこなわなければいけません。

今回は飲食店の衛生管理について、とくに注意して見直した方がいいポイントを、わかりやすくまとめてみました。衛生管理に自信がある人も、最近なんとなくやってるかも……という人も、一度チェックし直してみましょう。

衛生管理は飲食業従事者にとって必要な責務!

お店を盛り上げるためにもお客様への販売促進は、大切な仕事です。しかしそれ以上に大切なのは、
新鮮で安全な料理を提供するための衛生管理。

ホールやキッチンを清潔に保ち、お客様がきれいな空間で料理を楽しめるようにすることは、飲食業にとって大切な仕事です。お店を盛り上げ、接客スキルを上げることも大切ですが、まずは根本的な「料理を提供する」ために重要な責務である「衛生管理」について考えてみましょう。

気をつけたいポイントはココ!業務フローに合わせてご紹介!

調理器具

身だしなみから設備のメンテナンスまで、衛生管理はさまざまなことに気を配る必要があります。
最初の頃は研修などで習ったことをちゃんと守って気をつけますよね。しかし仕事に慣れてきて、つい手を抜いてしまったことはありませんか?
業務形態別に衛生管理のポイントをまとめましたので、一度初心に帰って確認してみてはいかがでしょうか。

出社時編

1.手洗い

仕事に入る前は、必ず手を洗います。
水で洗い流す・石鹸をつけないといった、簡単なものではいけません。石鹸やハンドソープで指の間や爪の隙間まで念入りに洗ってください。消毒用アルコールで殺菌も必須です。
手洗いを怠ると、外から持ち込んだ雑菌が原因で食中毒を発生させてしまう可能性があります。お客様の健康を守るためにも、徹底していきましょう!

また最初の水洗いも30秒以上流すなどの基準を儲けているお店もあります。

手洗いに関してはこちらの記事でもまとめています。

飲食店の身だしなみはサービスの一部です!その清潔感の基準とは

2.頭髪

飲食店勤務の際には、規定に沿った髪型を維持しましょう。
髪の長い女性は、邪魔にならない髪形にまとめます。男性の場合、耳やまゆ毛にかからない程度の短髪が理想です。

髪の毛は規則を守った長さにしてしっかりとセットしないと、異物混入のリスクを高めてしまいます。

髪型についてはこちらの記事でも紹介しています。

飲食店での髪型は何が基準?業態別にヘアアレンジの方法を徹底解説

3.病気

出勤の際、風邪やインフルエンザに感染しているにもかかわらず出勤を強要された……そんな経験はもちろんありませんよね!
シフトに穴をあけるのは申し訳ないからといって、具合が悪いのに出勤してはいけません。同僚にうつしたり、お客様に提供するメニューに菌が混入するおそれがあります。

体調が悪い時は、完治するまで休みをもらいましょう。咳が残っている場合は、マスク着用の許可を取って、菌を広げない工夫をしてください!

4.冷蔵庫の温度チェック

冷蔵庫や冷凍庫は、食材が傷むのを防ぐ保管場所。温度が適切に保たれていなければ、食材が傷んでわるくなってしまいます。

出勤時に冷蔵庫・冷凍庫の温度が基準どおりに保たれているか、温度チェックをおこないましょう。毎日温度を記載するチェック表を作って記録すると、毎日忘れずに確認できます。

勤務中-調理時編

1.手や指の傷

キッチンスタッフは、手や指に傷がないか、血液などが付着していないかをよく確認してください。
怪我がある場合、消毒・保護した後に作業用手袋を着用した上で調理をおこなうなど、傷が料理に直接触れない工夫をしましょう。

対応方法は店によって、規定が違う場合がありますので、責任者に必ず確認するようにしてください。

勤務中-在庫管理編

1.食材の管理方法

食材の管理にも衛生管理は欠かせません。

仕入れ先から段ボールや発泡スチロール箱で届けられた材料は、そのまま冷蔵庫や棚にしまうのではなく、中身を取り出しましょう。箱のまましまうと、外で付着した細菌やほこり・ゴミをキッチンに持ち込むことになってしまいます。

また食材は、先入れ先出しを徹底し、古いものが手前になるように収納しましょう。
そうすることで、忙しい時間帯に取り違えることがなくなります。

2.設備管理

厨房にはたくさんの設備や器具類がありますが、これらの管理も欠かせません。冷蔵庫や冷凍庫などは、パッキンが破損しているとゴミや食べ物の汁が溜まりやすくなり、衛生状況を悪化させる危険性があります。

壊れたパッキンは冷蔵庫の温度を一定に保てなくなるため、食材が傷んでしまいます。
食材が痛む前に交換し、食材の廃棄(ロス)を減らしていきましょう!

異変がないかしっかり確認する

フライヤーやコンロなどの調理器具も、破損や故障があると正しい調理をおこなえなくなるだけではなく従業員の怪我につながる可能性があります。
設備をチェックし、
異変がないか確認する時間を定期的に設けるようにしましょう。

退勤・清掃時編

1.排水・水周りの清掃

ダスターや調理器具、調理台、テーブルなどを洗浄・殺菌するのは当たり前ですが、排水・水周りの清掃も忘れてはいけません。食材の汁や料理の残りが混ざった水は、雑菌が繁殖しやすいです。

排水やシンクに水が残っていると、害虫がその水を求めて集まってしまいます。退勤時は、シンクの生ごみや汚水をきれいに洗い流し、水気を取ってから帰りましょう。

2.グリストラップ清掃

グリストラップとは、排水に流された生ごみや脂を水と分離させ、排水管設備の働きを妨げないようにする装置のこと。

グリストラップの清掃は基本的に、ゴミ処理が1日1回、汚油処理が週に1度のほかに残ったごみ掃除や排水トラップ内部の掃除が1~2ヶ月に1回程度必要です。

また、グリストラップ内は食材のゴミが沈殿しています。
沈殿しているゴミもすくい上げ、処理するようにしましょう。

悪臭の原因を取り除く

定期的な清掃や検査を怠ると、異臭が店舗内に充満したり、排水が詰まって大がかりな修理をしなければいけないことも。
面倒な作業ですが、まめに掃除することで悪臭や雑菌の原因を取り除けます。

3.冷蔵庫の温度チェック

冷蔵庫・冷凍庫の温度チェックは出勤時だけではなく退勤時にも行いましょう。1日使っていた冷蔵庫・冷凍庫ですが、営業後に故障しないとは限りません。

退勤時にチェックしておけば、たとえ温度設定がおかしくなっていたとしても、どのくらいの時間にずれたのか把握しやすくなります。

食材の管理はマニュアルを作成すべき

管理方法次第では、食材に細菌や微生物が付く恐れがあります。
厚生労働省によると、食材を3つのタイプに分けての管理をオススメしています。また、対策としてタイプごとに

  • つけない
  • 増やさない
  • やっつける

の3つの観点から分別しています。
食材の管理方法に自信がない方、参考にしたい方はぜひチェックシートとしても活用して実践していきましょう。

1.加熱しないサラダや生肉などの食材管理

温度管理は10℃以下で保存し、菌を増やさないように管理しましょう。
食材も手袋などを着用し、直接触らずに菌をつけないというポイントを押さえましょう。

2.加熱後にご提供する食材管理

加熱後、すぐにご提供できる食材の場合、十分な加熱で菌をやっつけることができます。
加熱した商品は、手指などの菌をつけないように、直接手を触れないようにしましょう。
また菌を増やさないことも大切。そのために温蔵することも忘れないようにしてください。

3.温めたり冷やしたりする食材の管理

一度温めた食材を冷やすものは、これまでに紹介した食材とは違いがあります。
それは、加熱しても死なない菌があるというところ。加熱してやっつけられる食材は加熱時にやっつけ、加熱してもしなない菌は氷などで急速に冷却して、菌を増やさないようにしましょう。

もっと詳しい管理方法を学びたい方は厚生労働省が公開している食品衛生管理の手引きを確認することをオススメします。

参考:厚生労働省 「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」を編集して使用

オマケ:実は知らない方が多い!冷蔵庫の仕組みと衛生管理

冷蔵庫はなぜ冷えるの?

冷蔵庫の内部には、冷媒と呼ばれる物質が入ったパイプが張り巡らされています。このパイプは、冷蔵庫の中と外にあり、冷媒はそのパイプを通って外と中をくるくるまわっています。

冷媒は外側を回っている時は液体ですが、内部に入ると周囲の熱を奪いながら気体に変化します。再び外に出る際、圧縮機にかけられ、含んでいた熱を放出しながら液体に戻ります。

冷媒が気体化と液体化を繰り返しながら内部の熱を奪い、温度を冷たく保っているのが冷蔵庫・冷凍庫の仕組みというわけです。

冷える冷蔵庫をつくる衛生管理方法とは?

冷蔵庫の内部には冷気がたえず循環していますが、この冷気には吹き出し口というものが存在します。吹き出し口の前に食材や食品を置いてしまうと、冷気の循環が滞り冷蔵庫内を均等に冷やせません。

物を詰め込み過ぎてすきまがなくなると、冷気の通り道がなくなり、庫内が冷えにくくなる原因になります。
冷蔵庫が正しく作動していないと食材が痛む原因になるので、冷蔵庫内は適度な物量に保ち、吹き出し口をふさがないよう、食材や食品の置き方にも注意しましょう。

まとめ:衛生管理は飲食業にとってとても大切な業務の一つ

厨房と食材

衛生管理をしっかりすれば職場の環境も良くなり、よりいっそう身を引き締めて業務にあたれますよね。

  • 飲食店における衛生管理は重要な責務の一つ
  • 出勤退勤時にもポイントを押さえることで衛生的な職場を維持できる。
  • 目の行き届きづらい設備の破損や使い方までもう一度見直してみよう。

ご紹介した各店舗の衛生管理を再確認し、お客様に対する料理提供をいいものにしていきましょう!

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