飲食店は棚卸しが欠かせない!やり方と大切なポイントを解説

業務用冷蔵庫

お店を経営するにあたり、月に一度は必ず行う棚卸し。一見、在庫の数を数えるだけの簡単な業務に思えますが、実はお店の売り上げを管理する上で重要な業務です。
しかし、具体的な棚卸しの作業はどういった作業なのか、棚卸しをするとどんなメリットがあるのかわかりにくいですよね。

今回は、棚卸しを完璧にマスターするためのポイントを解説します。

棚卸しって何?

食材や商品などの「在庫」を抱える経営スタイルである以上、在庫数と利益を管理する上で重要な業務です。実際どのような業務内容が「棚卸し」と、呼ばれるのでしょうか。

棚卸しは毎月やってくる在庫の総チェック

棚卸しとは「在庫管理」をすることです。店舗によって棚卸しを実施する頻度は異なるかもしれませんが、基本的には毎月一回、月締めの業務の一環で行います。

棚卸しの対象となるものは、食材、ソース・調味料、ドリンク全般、デザート、紙ナプキン、キッチンの洗剤類など、営業に関わるすべての消耗品です。店舗内にどれくらいの商材がストックされているのかを数えつつ、賞味期限や食品の保管状態も一緒にチェックしていきます。

正確に在庫の数を数える必要がある

棚卸しでは、「正確性」が求められます。棚卸しで在庫数を明確にすることで、お店が仕入れた数と売り上げた数を照らし合わせ、実際の利益やロス・在庫紛失はなかったかなど、細かい数字を管理しなければなりません。

例えば、今月10本のお酒を仕入れ、8本売れたはずなのに在庫が1本しかないとすると、足りない1本について原因を追求する必要があります。もしスタッフが誤って割ってしまったのであれば、在庫を保管する環境の見直しにもつながります。

棚卸しで何がわかるのか?

在庫を確認している女性
では実際、棚卸しで在庫を数えることで、どのような数字が見えてくるのでしょうか?棚卸しから把握できる「お店の現状」を見ていきましょう。

在庫の現状が把握できる

明確に在庫数がわかることで、お店に実質何円相当の商材が保管されているのかがわかります。ある食材の在庫数が他のものに比べて過剰だったり、賞味期限が間近だったりする場合、その食材は流れが滞っていることがわかります。

この現状を把握することで、お客様にサジェストするよう促し、美味しいうちにお召し上がりいただいたり、発注数を調整したり、もしくはラインナップを見直したりというような「改善」につなげることができます。

ロスがどれくらいあったのかわかる

仕入れ数、在庫数、売り上げ数をきっちり割り出すことで、ロス(廃棄処分した量)がわかります。いかに工夫してロスを極限まで減らし、仕入れた商材たちを売上へと緒結させることができるかが、商売のコツです。

ロスが多いほど、原価率も比例して上がり、利益は下がってしまいます。どれくらいのロスがあって、それがなぜ廃棄となったのかの原因を追求し、できることから改善していきましょう。

利益がどれくらいかを把握できる

売上が良くてお店が繁盛していても、実際に利益が出ていなければ、儲かっているとはいえませんね。一見売上が良くてもロスが多ければ、仕入れを売上として還元できていないので、利益が残らず、いずれ赤字経営になってしまいます。

お店を経営するにあたり、お金がどのように動いているのか、どこで滞っているのかを数字で管理することは、経営管理の基本です。

適正在庫数の見直しにも有効!

商品の売れ行きは、季節や流行によって大きく変動します。棚卸しで在庫の動きをデータ化することで、お客様のニーズを読み取り、それに応じた「適切な在庫数」を随時アップデートしていくことが大切です。

例えば、夏はアイスを使ったデザートが人気ですが、冬のアイスの販売量は夏と比べると大きく下がります。冬に、夏と同じ在庫数をストックし続ければ、アイスが冷凍庫内に滞り、冷凍焼けしてお客様にお出しできなくなり、廃棄処分が必要です。

過剰在庫に注意

在庫ロスを防ぐためにも、適切な在庫数を見極めることが大切です。在庫がたくさんある方が安心な気持ちになるかもしれませんが、飲食店の場合は「賞味期限」や「クオリティー」に大きく関わります。多すぎる在庫には、注意しましょう。

棚卸しのコツ

棚卸しをスムーズかつ正確に行うために、いくつかのポイントをご紹介します。これらのポイントを踏まえておけば、棚卸しは難しいものではありませんよ!

定期的に行う

最低でも、月に一度は棚卸しを実施しましょう。定期的に行うことで、在庫数の見直しといった細かい部分を計算でき、それに応じた軌道修正を加えられます。

お客様の好みやトレンドは季節によって変わっていくので、商品と時代の流れを感じ取り、適宜調整していきましょう。また、棚卸しと一緒に在庫整理もできるので、食材管理や保存状況の見直しをする機会にもつながります。

マニュアル化する

例えば、左の冷蔵庫の左上の段から順に、在庫のラインナップを一覧化し、数え漏れのないようにマニュアルを作ることもポイントです。在庫の数え方も、1本やグラム、パックなど、単位や計り方をマニュアルにしておくことで数える側の負担も減り、間違えなく業務を行えますね。

また、棚卸表に仕入れ金額がどれくらいかの情報を添えておくことで、商品にどれくらいの原価がかかっているのかも理解できます。数字に関わる大切な業務ほど、細かくマニュアル化して、間違いのないように努めましょう。

商品点数が多い場合は、少しずつカウントする

簡単な作業の割には、商品の種類が多いと時間がかかるのが棚卸し。少人数で営業している店舗であれば、効率化を図っていきたい作業ですよね。
そんなときには、空いたほんの少しの時間を使って、1商品でも多く数えるようにしましょう。
空いた時間に少しずつカウントして、カウント後に出た商品はメモを取るようにしておけば、より確実に棚卸しを終わらせることができます。

棚卸しは在庫管理!数え上手は経営管理上手!

説明する男性
  • 棚卸しは、在庫数からわかる「利益やロスなどの数字」を管理すること
  • 在庫の現状を把握して、お金の動きと流れを理解しよう
  • 棚卸しの度に発注数を調整し、商材が滞らないお店を目指そう

棚卸しは「在庫の数を数えるだけの業務」と思われがちですが、お店全体の数字を管理する大事な業務です。数字を分析し、停滞している部分の原因を改善していくことで、ロスや無駄な仕入れをなくし、商材が常に循環しているような流れを作りましょう。