飲食店の店頭や店内、テーブルに設置されている商品紹介のポップは、その店の印象を左右するだけではなく、売り上げに貢献する大事なポイントのひとつです。
POPのデザインやキャッチコピーがよければ、それがきっかけで注文が増える場合も多いので、ポップ作りは販売促進に欠かせません。
今回はお店の売上に貢献できるような、ポップ作りのテクニックやキャッチフレーズなどをわかりやすく解説します。
目次
何のためにポップを作るの?
ポップはオシャレなポップや目立つポップなどさまざまですが、お客様の気を引けるようなポップはどのような効果をもたらすのでしょうか?
お店の繁盛につながるようなポップを作りましょう。
集客のため
お客様の中には「この店に行きたい!」と最初から決めて来店する方だけではなく、「たまたま通りかかったから入ってみよう!」と思う人も多いですよね。そんなとき、店頭にわかりやすくて魅力のあるポップがあれば、店を決めるきっかけになります。
店頭呼び込みなどができない時間帯でも、人目を引くポップが設置してあれば集客のサポートになるでしょう。
オススメの商品を注文してもらうため
お店に売りたいオススメ商品があっても、ピークタイムはお客様一人ひとりに商品を丁寧に説明している余裕はありませんよね。
テーブルや店内に、お客様が自分で読めるPOPがあれば、商品のオススメポイントなどを広く周知できるので、注文につなげられます。
客単価UPのため
「もうちょっと食べたいけれど、何を頼めばいいか悩む……」といったとき、ポップによってお店がオススメの商品がわかれば、「どうせだし頼んでみようかな?」という気分になりますよね。
お客様の注文意欲を高め、客単価をアップさせるためにもポップはとても効果的です。
店頭POP
店頭POPの役割は、店の外を通る人に対してメニューをアピールすること。歩いている人の目にとまり、立ち止まらせる効果がある内容・デザインがいいですね。
そのためには長文で細かい説明を連ねるのではなく、すぐに内容が頭に入ってくるキャッチフレーズや、鮮やかな色彩を取り入れるのが効果的です。
インパクトが強ければ自然と人の足が止まり、ポップをしっかり読んでくれるので、その分集客力もアップするでしょう。
卓上POP
卓上POPは来店してテーブルに付いたお客様がゆっくりと見られる位置にあるので、追加メニューを増やし客単価をアップするために活用しましょう。その時期のオススメメニューを紹介するだけでなく、メインと一緒に頼んで欲しいサイドメニューを紹介するのもいいですね。
卓上POPの場合、そのメニューを食べたくなるような魅力的な紹介文や写真を添えることで、客単価アップが狙えます。
作り方のコツ

それでは実際に、POP作成のポイントを解説します。
パソコンで作る場合
配色に気をつけよう!
パソコンは無数の色を再現できるので便利ですが、配色には注意しましょう。
落ち着いた印象を与える時には同系色や類似色を使い、インパクトを強くしたい時には補色を使うなど、意識しながらポップを作成しましょう。
下のサイトは選んだ色の補色・類似色を確認すると同時に、明暗・濃淡によって組み合わせたカラーチャートを簡単に確認できるサイトです。色を決める時の参考に使ってみてください。
写真を上手に使おう!
パソコンで作る場合は、デザインに写真を挿入しやすいので視覚的興味をそそりやすくなります。
料理写真を載せる場合には色合いが鮮やかで明るい印象、かつ美味しそうな構図のものを選んで「美味しそう、食べてみたい」と思われるようなものを選びましょう。
手書きで作る場合
手書きPOPのメリットは、親しみやすさです。だからこそ堅苦しく書くのではなく、手書きならではの人間味を残した雰囲気や書体を意識しましょう。
色鉛筆やカラーマジックでかわいいイラストを添えたり、飾り文字でアクセントを出したりすると目に留まりやすいですね。
情報は逆ピラミッドで紹介!
情報は逆ピラミット法に則って紹介していきましょう。
もっとも説明したい結論を目立つように配置し、その下に結論についての特徴、さらに詳細という順に配置すると、
結論に目が行きやすく、ポップで伝えたいことをスムーズに理解しやすくなります。
たとえば……
夏向けのカレーライスを紹介したい場合、
一番大きく
「オススメ!ピリ辛カレーライス」とメニュー名を表示し、その下に
「夏野菜をふんだんに使用したちょっと辛めのカレーライス」さらにその下の説明書きに
「○種類のスパイスから作った特製カレールーに、現地直送の夏野菜をたっぷり加えた暑い夏だからこそ食べたくなる一品」
と書かれていると、カレーに対する興味を覚えた人が、細かな説明までしっかりと読みこんでくれるでしょう。この順番を逆にしてしまうと、説明の段階で読むのに飽きてしまうので、カレーライスを注文してくれません。
逆ピラミットはお客様に最後まで読んでもらう手法なので、積極的に取り入れていきましょう。
こんな言葉がひきつけられる!
ポップは、お客様が注文したくなるような
キャッチフレーズが必要です。
とくに惹きつけられる魅力的な言葉をいくつか紹介するので、ポップを作る時の参考にしてみてください。
今月のおすすめ!
ザ・定番ともいうべきこのキャッチフレーズは、これを頼んでおけば間違いない!という安心感を与えてくれます。
「今月の」と書くからには、毎月メニューを変えて常連のお客様にも新鮮さを提供しましょう。
店長イチオシ!
従業員が実際にオススメしているメニューは、なんとなく美味しそうですよね。
店長だけではなく「鮮魚担当○○オススメ!」や「まかないでひそかに人気!」などの特別感を出すのもオススメです。
◯%off
キャッチフレーズに数字を取り入れると、情報に具体性が増し説得力がアップします。
「今なら半額!」と書くより、
「今なら50%OFF!」と書く方が安い気がしませんか?数字に対する信頼をポップに利用してみましょう。
限定商品◯◯が販売終了まで◯日!急げ!
心理学において、残り少ないものに対して価値を感じる心理のことを「希少性」と呼びます。期間限定であることや、あと少しで食べられなくなることなどを伝えると、希少性を感じ注文する確率が高まるでしょう。
同じような効果を狙った言葉に、
「1日○○食限定!」が挙げられます。
【夏限定】今日は気温35℃の猛暑日!キンキンに冷えた◯◯はいかがですか!?
夏だからこそ、気温の暑さを利用して冷たいメニューをオススメしましょう。
店頭POPで冷えたメニューやドリンクをアピールすると、それに惹かれて来店するお客様が増えるはずです。
【冬限定】今日は◯℃で霜柱ができました!こんな日は温かい◯◯で体を温めましょう!
寒い季節は暖かくほっとする料理を紹介して、注文数アップを狙いましょう。
お鍋などの大人数でつつくようなメニューは、意見が割れて注文が決まりづらい傾向にあるので、ポップでオススメを紹介できるといいですね。
オススメの商品名がわかれば、意見をまとめやすいので注文が通りやすくなるはずです。
テンプレートを活用しよう!
自分でイチからポップを作る時間がない、デザインやパソコン技術に自信がない、という方にとって、POP制作はちょっと憂鬱になる業務ですよね。
そんな時は、テンプレートを選択して簡単にポップを作れるインターネット上のサイトを活用して、自分の苦手分野をフォローしましょう。
下のサイトはパワーポイントで使えるテンプレートを多数掲載しているPOP作りのサイトです。好きなテンプレートをダウンロードして商品情報や価格などの文字を書きかえて印刷するだけで、簡単に無料でポップが作れるので、ぜひ利用してみてください。
まとめ

自分が作ったPOPを見て、お客様が料理を注文してくれると料理もポップも認められた気持ちになって嬉しいですよね。
- ポップは料理や店へ集客を左右する販促テクニック
- 店頭POPはインパクト重視、卓上POPは注文数・客単価アップと狙いを変えた内容にする
- POPには目を引く色合いとキャッチャーな文言、わかりやすい説明を加えよう
今回の記事は以上の3つのポイントについて詳しくまとめました。
ポップ作りをする時は、これらのポイントを頭に入れて、お客様の気を引ける「販売促進能力のあるポップ」を作りましょう。