飲食店の原価率って何?教育のために現場でも使える考え方と計算方法

飲食店の厨房での調理風景01

飲食店で働いていると必ず耳にする「原価率」という言葉。
この原価率の上下は、お店の経営管理や目標を立てるのに重要な指針のひとつです。しかし飲食店の原価率は、他の業界とは少しだけ違う考え方をする場合が多くなっていることも。

では飲食店の場合、原価率とは一体どの割合を指すのでしょうか?
この記事を読んで、原価率についてより理解を深め、自分の働いているお店の原価率を見直してみてはいかがでしょうか。

飲食店の原価率とは?

飲食店の原価率と他の企業の原価率の計算方法を比べてみましょう。

飲食店以外の場合

お店や企業が扱う商品の全てに「原価」が存在します。
飲食店以外の場合の原価は、多くの場合以下の3種類に分類されます。

  • 商品を作る際にかかった食材の「原材料費
  • 水道代や設備使用のための「労務費
  • 製造などに携わった人に対する「経費

飲食店の場合

飲食業界は「労務費」や「経費」を原価に含めていないことが多くなっています。この場合の「原価」とは純粋に料理に使った材料費のみを指しています。
従って飲食店の原価率とは、実際に使った食材費が商品販売価格の内どのくらいを占めているかという割合となります。

こういった割合を把握するための原価の考え方は企業によっては違うため、勤務先の分類方法など確認しましょう。

計算方法はコレ!

原価率は基本的に「売上原価÷売上高=原価率」という計算式で算出します。
たとえば定価100円で売った商品の原価が20円だった場合、
計算式は「20円(原価)÷100円(定価)=20%」となり、
原価率は20%という計算になります。

それでは、レストランとファーストフード店の業態別に具体的な原価率計算の事例を見てみましょう。

レストランの場合の原価計算

たとえば、1日の売り上げが150,000円だったとします。
このレストランでは、その日に仕入れた材料をオーダーされた料理に全て使いきりました。
仕入れた材料の原価は全て合わせて45,000円です。この時、1日の売上高に対する原価率はいくらになるでしょう。

上記レストランの場合、
45,000円(原価)÷150,000円(売上)で原価率を求められます。
これを計算すると、原価率は約30%です。

ファーストフード店の場合の原価計算

ファーストフード店を例に見てみましょう。

あるお店では、1日に150,000円分の材料を仕入れています。
その日は、前日仕入れた材料が50,000円分余っていたので、その材料も一緒に使用しました。
1日の売上が670,000円の場合、原価率はいくらになるのでしょうか。

この場合、その日の仕入れと前日の材料代を合わせたものが原価となります。
したがって、計算方法は

(150,000円+50,000円)÷670,000円(売上)

となり、原価率は約29.8%となります。

今回は計算方法の紹介なので、簡単な数字で計算しました。
実際には、その日の材料費だけではなく前日までに残っている材料を上手く使うことで全体的な原価率を下げたり、原価の低い商品を多く売ることで原価率を下げたり、ロス(廃棄)を出さないようにするなどの工夫が必要になります。

原価率=30%が正解というわけではない。

一般的な飲食店では、原価率は売上の30%前後に設定するのが儲けるための理想とされてきました。しかし今では、全ての原価率に対して30%が適切とはいい切れません。

原価に材料費以外の経費を含めない飲食店では、原価(材料費)と人件費を合わせた
FLコストが存在します。
FLコストとは、材料費(Food)+人件費(Labor)のことで、これが売上の何割を占めるかがFL比率と呼ばれています。

飲食店のFL比率は50%~55%と言われているので、原価30%を守ると人件費は20~25%に抑えなければなりません。

しかし現在の飲食店は、慢性的な人手不足に悩まされています。人を集めるためには時給を上げなければならず、その結果人件費率が上がるとFL比率も上がり、理想的な割合を保持することは難しくなります。

儲けを大きくするのも手段の一つ

「原価率やFL比率が高い店が儲からない」というわけでもありません。たとえ原価率が50%以上の店舗であっても評判がよく、人が絶えず買い物に来るお店なら総合的な売上は高くなり、営業利益を取ることができるでしょう。

営業利益とは、売上高から売上原価や人件費などの販売管理費を引いた「儲け」を指す言葉です。
FLコストが高く、1つ1つの商品は利益が小さくても、沢山売ることができればそれだけ営業利益は高くなります。

調理の際や商品サジェストの際に考えてほしいこと

新鮮な食材

原価率は意味なくあげる必要はありません。適切な原価率で質のいい商品を提供し、お客様の満足と店の儲けが両立できる状態が理想です。

キッチンスタッフができること

原価率を下げるために、調理スタッフができる一番の工夫は、材料を無駄にしないことです。
賞味期限が切れてしまった材料を捨てると、その廃棄した材料の仕入れも他の料理に加算されてしまいます。

食材ロスが多いほど全体的な原価率が高くなり、最初に予想していた儲けがなくなってしまいます。
仕入れた材料は適切に全て使いきれるよう、料理が出るペースを考えて仕入れ発注をしたり、棚の中で忘れられた食材がないように先入れ先だしを徹底し、食材ロスが少なくなるように管理しましょう。

ホールスタッフができること

ホールスタッフの場合は、商品サジェストの際に押し売りにならない程度で、利益率の高い商品をサジェストできるように心がけてみましょう。

お店の中には原価率が高いものもあれば、低いものもあります。お客様が何を食べるか悩んでいる時には、原価率が低く儲けの出やすい商品を何気なく紹介してみると、店全体の原価率低下を助けることができます。
ただ商品を販売するのではなく、お店の看板メニューや人気メニューなど、どのくらいの費用がかかっているのか確認しておくといいですね。

まとめ

飲食店の厨房での調理風景02

率、割合、コスト、そんな言葉を聞いていると最初は混乱してしまうかもしれません。
しかし慣れてくれば、店のクオリティと原価率のバランスを上手に取りながら、儲けの出る繁盛店を作れるようになるはず。

  • 飲食店の原価率は商品にかかった「材料費」を指す
  • 原価率の計算方法は 売上原価÷売上高が基本
  • 原価を下げるべきなのか、原価を上げて品質を維持するべきなのかはその時その時の状況次第

これらのポイントを記憶に留めて、自店の売上に貢献できるように頑張ってくださいね!

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