アルバイトを始めるためには、働きたい店舗への応募と面接が必要です。店舗の責任者や採用担当者と一対一で話す面接は緊張してしまいますよね。
緊張で頭が真っ白になって、変な受け答えをしないようにするには、事前の予習が大切です。
今回は飲食店の面接だからこそ注意したい点や、聞かれたことに対する受け答え、入退店時に見られている部分などの大切なポイントをわかりやすく解説しました。
目次
アルバイトの面接は電話から見られている!
アルバイト応募の電話を受けるのは店長や副店長といった店の責任者か、採用担当者がほとんど。
採用担当者は電話口での会話や言葉遣いによって、応募者が店に合っているか、働いていけるのかを判断しています。
つまりアルバイトの面接は、応募に対する申し込みの電話の時点で始まっています。
電話の場合
アルバイトの応募に電話で申し込む時は、以下のようなポイントを押さえておきましょう。
電話をかける時間帯
電話をかける時は、ランチタイムが終わった14時~16時のアイドルタイムを狙いましょう。
業態による誤差はありますが、アイドルタイムを狙うと比較的スタッフも落ち着いて電話対応ができます。
「アルバイトに応募したい」ことを簡潔に伝える
飲食店はお客様や取引先など、さまざまな場所から電話がかかってきます。
電話が通じたら、まずは「アルバイト募集を見てお電話いたしました。」と、自分の目的を簡潔に伝えましょう。
予定を確認しておく
面接はお互いの都合がいい日におこなわれます。
希望日を聞かれた際はすぐに応えられるよう、自分のスケジュールを確認しておきましょう。
相手の予定もあるので、第3候補程度まで決めておくといいですね。
声のトーン・しゃべるスピード
飲食店は店内のBGMや雑音など、静かな場所で電話対応をするということが難しく、電話越しで声が聞き取りにくいケースが多いです。
緊張しすぎて声が上ずったり、早口になったりすると店内の雑音も相まって伝わりづらくなるので、応募の電話は少し大きな声でゆっくりと喋るように心がけましょう。
応募フォームから応募する場合
今は電話だけでなく、求人サイトや店舗の公式サイトからメールフォームで応募できる飲食店も増えています。
求人情報の応募フォームから申し込んだ場合は、面接までの流れの詳細がメールや電話で知らされます。
迷惑メールや電話の受信設定を確認し、相手からの連絡を見逃さないように注意しましょう。
面接の日が決まったら準備するものはコレ!

持ち物編
面接の前は「忘れ物はないかな……」と、とても不安ですよね。
でも、持ち物は指示されることがほとんどです。指示にしたがって忘れ物をしないようにしましょう。
履歴書
履歴書は使いまわさず、その都度新しいものを用意します。
誤字・脱字に気をつけて、丁寧に書くことを心がけましょう。
筆記用具
面接官からその後の流れや仕事の説明があった場合、すぐにメモが取れるように筆記用具とメモ帳を用意しておきましょう。
身分証明書
面接時に身分証を求められる場合があります。学生証や免許証など顔写真付きの身分証が望ましいですが、ない場合は健康保険証でも問題ありません。
その他お店から指示されたもの
その他に印鑑など、店舗側から持ち物を指示される場合もあります。
言われたものは忘れないように、前日に確認しておきましょう。
服装編
清潔感のある服装
アルバイトの面接の場合、必ずしもスーツを着用しなければいけないわけではありません。
清潔感のあるさわやかな服装なら、私服でも失礼ではありません。
男性の場合であれば、上は襟付きのシャツとジャケット、下はチノパンで整え清潔感をアピールしましょう。
女性の場合であれば、綺麗目なオフィスカジュアルのイメージで、露出の少ない服装がオススメ。メイクはナチュラルメイクを意識し、肩より髪が長い方はまとめるようにしましょう。
学生の場合は学校の制服が正装なので、制服で大丈夫です。
フリーターの方の場合、職歴などを聞かれる場合が多いため、あればリクルートスーツが無難かもしれません。
女性の場合も同様に、学生であれば制服
髪型も清潔感を心掛けて
髪型は清潔感のある長さやスタイルに整えましょう。
整髪料をつけすぎていたり、行き過ぎた髪型はしないようにしましょう。
髪型に関してはこちらの記事でも紹介しています。
面接に臨むために気をつけたいこと
ピアスはNG
フリーターの方で穴を空けてピアスを身に着けていることはありませんか?
ピアスは印象も悪くしますが、何より衛生的にNGとされています。空けたばかりの穴であれば、消毒して穴を塞いでから働くようにしたほうがいいかもしれません。面接が近々に控えているのであればピアスを外し、面接当日は正直に申告し、ピアスは着用しないことを事前に伝えてしまいましょう。
ピアスがNGな理由はこちらの記事でも紹介しています。
入店からの流れ
いよいよ面接当日の流れについて解説していきます。
面接の前は緊張してしまいますよね。本番をイメージして、慌てないようにしましょう。
面接に来た旨をしっかりと伝える
面接は、実際に勤務する店舗でおこなわれることがほとんどです。お店に入ったら、ホールスタッフやレジにいるスタッフに話しかけますが、従業員全員が「面接に来る人がいる」と把握しているとは限りません。
お店に到着したら、最初に対応してくれたスタッフに「本日○時から面接のお約束をさせていただいております●●と申します。ご担当者様をお願いいたします」と挨拶しましょう。
用件をきちんと伝えれば、スタッフも何のために声を掛けられたのかをすぐに理解し、次の対応に移りやすくなります。
面接で聞かれる内容は?
次に面接でよく聞かれる項目について、質問内容と受け答えを例文と一緒に見ていきましょう。
1.志望動機
志望動機とは、そのお店に応募しようとしたきっかけや理由を指します。
生活費や交遊費を稼ぐためなど、働く動機は人それぞれですが、正直に「遊ぶお金が欲しい」という動機を書くのはやめましょう。
志望理由には、仕事に対する意欲や興味を織り込んで、自分をアピールしてください。
例
店長 | 「最初に志望動機について教えてください」 |
応募者 | 「はい、私は以前からこちらのお店を利用させていただいていましたが、スタッフの皆さんがハキハキしていて、仕事へ取り組む姿勢や雰囲気のいい接客で、居心地良く感じていました。 そんな時に、学校進学のためにまとまった費用が必要になり、アルバイトとして働くならこのお店で働いてみたいなと思い、今回応募いたしました。」 |
店長 | 「ありがとうございます、それでは次に〜(略)」 |
2.自己PR
自己PRとは、自分の性格や能力を相手にアピールすること。自分のいいところを相手に伝える、というのは慣れていないと気恥ずかしいですよね。
自己PRのポイントは、自分の長所が人間関係や仕事に対してどのように役立つか、順序立てて話すことです。先に結論を述べて、今後アルバイトとして働くうえでどう生かしていきたいかを説明するようにしましょう。
例
店長 | 「それでは、簡単に自己PRをお願いします」 |
応募者 | 「はい。私は、高校3年間続けてきた野球部での活動で、目標のために練習を続ける”継続する力”を身につけました。ハードなメニューに嫌気がさし、もうやめてしまいたいと思ったこともありますが、高校3年での大会で大きな成績を残せた時、”毎日コツコツと努力を続ければ、きっと成果に実る瞬間がやってくる”ということを学びました。 採用していただいたら、店舗業務や仕事の勉強を積極的に行い、毎日努力を重ね、いち早く戦力になれるように努めていきます。」 |
3.アルバイトの経験
アルバイトの経験について聞かれた場合、焦って嘘の経歴を言う必要はありません。
アルバイトの採用・不採用を、経験者かどうかによって決めるのではなく、その後の研修内容を判断しています。
ここで見栄を張って、未経験者なのに「飲食店のバイト経験があります」といってしまうと、専門用語や基本的な業務内容についての研修が省略されてしまうことも。
見栄や嘘で後々困らないよう、自分のアルバイト経験は正直に伝えましょう。
例
店長 | 「いままで何かアルバイトした経験はありますか?」 |
応募者 | 「半年前までコンビニでアルバイトをしていました。1年ほど続けていたのですが、学校の成績が下がってしまい学業に専念するために辞めました。 今は勉強にも慣れて成績も安定してきたので、応募いたしました。」 |
4.シフトの希望
面接中には、週に何回・何曜日に出勤できるか等の希望を聞かれることがあります。
この時、無理して「いつでも大丈夫です!」などと答えてしまうと、実際に働き始めてからシフトを決める時に自分の予定とシフトがかみ合わなくなってしまいます。
採用してほしいからと無理なシフトを告げるのではなく、本当に出勤できる曜日や時間帯を伝えましょう。
学生アルバイトの場合、年間予定表を参考にテスト期間や合宿など、一定期間休む必要があれば事前に伝えておくといいですね。
例
店長 | 「シフトについてのご希望はありますか?」 |
応募者 | 「水曜日と木曜日は部活のためシフトに入れませんが、それ以外の曜日は予定がない限り出勤できます」 |
店長 | 「その他にテスト期間などはどうでしょうか」 |
応募者 | 「「○月と□月にテスト期間があるので、その前後はお休みしたいです。その他にも、修学旅行や体育祭の時期があるので年間スケジュール表を提出しておきたいと思っています」 |
5.質問事項
最後に応募者側から店舗に対して、聞きたいことがないか質問される場合があります。
この時、「とくにありません」と答えてしまうと、ぶっきらぼうな印象になってしまいます。
質問が無い場合は、
「詳しく教えていただけたので、質問はありません」
「今のところわからないことはありません」
など丁寧な印象を持ってもらえる答え方を心がけましょう。
「もし採用していただけたらの話ですが、事前に何か用意しておいた方がいいものはありますか?」
といった、仕事への意欲と前向きさを感じる質問ができるといいですね。
例
店長 | 「それでは、最後に店舗や仕事内容のことで質問はありますか?」 |
応募者 | 「詳しく教えていただいたおかげで、今のところわからないことはありません。 もし採用された場合、前もって何か準備するものはありますか?」 |
店長 | 「はい、採用後はまず雇用契約などの手続きをおこなうので、指定した日に印鑑、身分証明書などを持参してもらいます。」 |
予想外の質問にも対応できるようにしよう!
そのほかにも、
「時給は900円だけど、1か月にいくらくらい稼ぎたいとかある?」
「キッチンとホールどっちやりたい?」
など聞かれることがあります。
予想外の質問にも回答できるように、面接の練習をしておきましょう。
面接が終わってから退店までの流れ
今後の流れを確認する
もし面接の最中に、合否の連絡がいつまでに来るのか説明がなかったら「採用の連絡はいつ頃来るか」「不採用の場合も連絡をもらえるのか」を確認しておきましょう。
確認しておかないと、採用の連絡が遅かったため、他にバイトを決めてしまっていたといった、すれ違いが起きる可能性があります。
最後まで笑顔でハキハキと!
面接が終わった後の仕草もチェックされています。
終わった時には「ありがとうございました」を、部屋を退出する時には「失礼します」を忘れずに、明るくハキハキとした言動を心がけましょう。
もちろんお店を出るまでは、他の従業員にも所作を見られていると意識して、だらだらと歩いたり携帯をいじったりせず、すれ違ったスタッフには会釈すると印象がいいですね。
忙しい中、時間を作ってくれたことのお礼を忘れずに。
面接を担当している店長や社員は仕事の間に時間を作って、面接時間を確保してくれています。
退店時には、忙しい中で自分のために時間を作ってくれたことに対して、しっかりとお礼を伝えるようにしましょう。
まとめ

面接の流れについて、それぞれの重要ポイントをおさらいしてみましょう。
- 入店時は明るくハキハキと、自分が来店した目的を伝えよう。
- 面接で聞かれたことには正直答えながら、仕事に関する意欲をアピールしよう。
- 退店時までみられていると意識して、だらしがない言動を控えて笑顔で挨拶。
3つのポイントを意識して面接を迎えれば、きっと相手によい印象を持ってもらえるだけでなく、採用の確率がアップするはず。
あとはいつも通りの自分が出せるリラックスして面接に挑んでくださいね。