飲食店のアルバイトの募集に応募するとき、必ず求められる履歴書という提出書類。この履歴書、初めて書く人にとってはなぜ必要なのか、どんなことを書けばいいのか悩んでしまいますよね。
履歴書というのは書き方によって、実際に採用担当者と面接をする前に自分の印象をアップできる非常に重要なアイテムです。
今回は、採用されやすい履歴書の書き方や、間違えやすい注意ポイントについて詳しく解説していきます。
特に飲食店の面接用の履歴書を作っている方はぜひ参考にしてください。
目次
履歴書を持っていく意味
皆さんは履歴書というものが、なぜアルバイトの応募に必要なのかご存知ですか?
アルバイト募集の際、必ずと言っていいほど求められる履歴書。実際に渡しても深く読んでいないのでは?と思ったことはありませんか。
実際、採用する企業側では、渡した履歴書はどんな扱いを受けているのでしょうか。
履歴書は書面審査の意味合いが大きい
まず、履歴書というのは応募者に入社させても大丈夫かを確認する書面審査のようなものです。採用担当者や店舗の責任者は履歴書から応募者の基本情報や、その人の性格や特徴を読み取り、従業員として雇っても問題が無いかを判断します。
この履歴書という審査を通過しないことには
面接で自己アピールをすることもできずに終わってしまいます。何気なく提出している履歴書ですが、手渡したその瞬間に選考のスタートが切られているのです。
書かれている内容だけが審査基準ではない!
履歴書には名前や住所などを記載する基本情報の欄と、経歴や学歴・資格などを記入する欄、そして長所や短所、趣味、志望理由などの自己アピールを記入する欄が設けられています。
これらは採用担当者が
どんな人物が募集してきたかをチェックする、とても重要な項目。書き込む内容はしっかりと吟味して、相手に自分をアピールできようなものにしましょう。
さらに履歴書というのは書いた内容だけが評価されるものではありません。例えば提出した紙がしみで汚れていたりしわくちゃだった場合、内容がどんなにすばらしくても「だらしがない人物」という印象を与えてしまうでしょう。誤字や脱字が多いと「注意力散漫」という認識になってしまうかもしれません。
履歴書の取り扱いには十分に気をつけて雇いたくなるような人格を表現できるようにしましょう。
履歴書は手書き?それともパソコンで?

インターネット上でもしばし話題に取り上げられるのが、履歴書は手書きでいいのか、パソコンで作った方がいいのかという問題。
手書きの履歴書とパソコンの履歴書にはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらがいいとは一概には言い切れません。
丁寧で分かりやすい字を書ける自信がある場合は、手書きの履歴書を提出することで
「字が上手い」というアピールができます。面接の時の話のネタにもなって自己アピール度が上がるでしょう。居酒屋などではその日のオススメメニューを手書きで作ることもあるので、重宝されるかもしれません。
一方、PCで履歴書を作れるというのは
パソコンのスキルを持っているアピールになるので、応募する飲食店でメニューやチラシなどを自作している場合「戦力になるな」と判断してもらえる可能性があります。
応募先の雰囲気や自分が得意とするものがどちらなのかによって履歴書の作成方法を使い分けましょう。
間違えやすいポイント
続いて、履歴書を書く際に勘違いしやすい、間違いやすい点について説明します。ケアレスミスで相手への印象を下げないように、うっかりミスが起きやすいポイントを押さえておきましょう。
1.日付
履歴書の日付欄というのは間違った日付を記入してしまう人が非常に多い項目です。日付欄に書くのは、履歴書を記入した日ではなく、履歴書を応募する先に提出する日となります。
面接の日に履歴書を持ってくるように案内されていたら
当日の日付を書き込むようにしましょう。
では、事前に履歴書を郵送する場合はどうでしょう。郵送する場合は、到着する予定日を記載する方法と投函する日を記載すること2通りのパターンがあります。しかし、到着する予定日を記載してしまうとそれよりも早く届いた場合に未来の日付が書かれていることになってしまうので、
投函する日付を記入するのが一番良いでしょう。
2.学歴・経歴
学歴や経歴の欄にも間違えやすいポイントがあります。まず、卒業年月日などは間違えないように早見表などで照らし合わせながら記入してください。履歴書には学歴や年齢の早見表がついていることもありますし、インターネットで検索すればすぐにそういった便利な情報サイトがみつかります。
シンプルで使いやすい年齢早見表
http://www.nenrei-hayami.net/
みんなの知識 ちょっと便利帳
http://www.benricho.org/nenrei/sotsugyo.html
3.学校名は略さない
学校名は略さずに、正式な名称で記入するようにしましょう。
・都立◯◯高校 → 東京都立◯◯高等学校
・△△産経大学 → △△産業経済大学
4.学科まで記載する
学歴では大学の名前、学部だけではなく
学科やコースなども記入しましょう。
・◯◯大学 経済学部 →◯◯大学 経済学部 産業経済学科
5.株式会社は(株)にしない
以前働いていた職場やアルバイト先を書く場合、株式会社という表記を(株)と書くのは正式なマナーではありません。勤めていた会社が前株か後株かを確認し、正しい表記で記入してください。
・(株)◯◯企画 → 株式会社 企画
・△△(株) → △△株式会社
6.免許・資格
自分が持っている資格や免許を書く欄では、資格名、免許名を間違えないように注意しましょう。比較的書くことが多い資格・免許の正式名称を記載しておくので参考にしてください。
・普通自動車免許 → 普通自動車第一種運転免許
・英検 → 実用英語技能検定
・漢検 → 日本語漢字能力検定
・TOEIC → TOEIC公開テスト
アピールに使えるポイント
1.志望動機は●●を書くとウケがいい
アルバイトを始める理由はお金を稼ぎたいから、という人もいるでしょう。しかし、何事にも本音と建前というものが存在します。志望動機でお金が稼げるからなどと書いてしまうと、もっと時給がいいバイトがあったらすぐに辞めてしまうのでは?と思われてしまうかもしれません。
志望動機には「その仕事に対する気持ち」や「自分のスキルを活かせる理由」などを書いておくとウケは良く、自己アピールに繋がります。
一度も飲食店でアルバイトをした経験が無い場合、そのお店によく通っていてメニューや店が好きだから、といった好意をアピールすると印象が良くなります。前職も飲食関係のアルバイトだった場合は、そこで培ってきた接客やキッチンスキルを活かせるから、といったアプローチで志望動機を考えてみましょう。
2.学歴はどこから書くべきか
学歴は小学校から書いておきましょう。
就職活動や主婦の方の履歴書は、高校入学から記載することが多くなっていますが、高校生がアルバイトに応募するときは、卒業した小学校から記載すると話題作りにもなります。
地元であれば地元トークになり、話題が広がればアピールできるポイントも多くなるので、オススメですね。
3.アルバイト歴は書いた方がいい
アルバイトは職歴に含まれないという人もいますが、
働いた経験とその経験から得たスキルがあるので、記載して損ということはありません。
確かに就職活動などで履歴書を提出する場合にはアルバイト歴は書かないことが多くなっています。
とはいえアルバイトとして応募する場合、以前のアルバイトで働いた経験とスキルをアピールできるため、前職のアルバイト経歴も記載しておきましょう。
飲食店の中には、即戦力を求めている為に未経験者よりも経験者を優遇するという場合もあります。例えやっていたアルバイトが飲食関係ではなかったとしても、社会に出て働いていたという経験はプラスの評価につながるでしょう。
まとめ
履歴書は、アルバイト募集の選考に利用され、その後も働いている限り会社に残り続ける公式文書です。
用紙を丁寧に扱い、手書きの場合はなるべく見やすい字で書く、そして、内容にミスが無いように確実に記入していく。この扱い方さえ守れれば、相手の気持ちを引き付ける印象の良い履歴書がつくれるでしょう。
また、面接ではこの人はホール・接客向きなのか、キッチン・調理向きなのかを判断することが多くなっています。
働きたいと思っている飲食店に対して、その意欲や熱意を伝えられるように誠実な気持ちで作成してくださいね。