キッチンの仕事は料理を覚えられるし、”手に職”という言葉があるくらいだから、ちょっと経験してみたいな…そう思ったことはありませんか。
美味しいものを作れるようになるし、料理は楽しそうだし、キッチンでの仕事をしてみたいと思っている人の中には、
実際にキッチンスタッフがどんな仕事をしているか詳しくは知らないという人も少なくありません。
そこで今回は、キッチンスタッフに興味がある方、飲食店のアルバイトを検討されている高校生・大学生に向けて、飲食店の調理場でどのような仕事が行われているのか、詳しく解説してみました。
調理の仕事について興味がある方はぜひご覧ください!
ホールの仕事についてはこちらでご紹介しています。
目次
キッチンの仕事はどんな内容なのか?
キッチンスタッフの仕事とは、
飲食店で提供する料理の調理を行うことです。特にチェーン店系の飲食店では、用意されているメニューには全て決められたレシピがあります。キッチンスタッフには、そのレシピに沿って料理を作り、常に一定の味を提供することが求められます。
また、調理の下ごしらえや使用済み食器の洗浄、ドリンクの作成などもキッチンスタッフの仕事内容に含まれる場合があります。
調理と調理補助の違いとは?
キッチンスタッフの募集を見ていると、調理スタッフと調理補助という言葉が出てきます。調理スタッフは、なんとなく料理をする仕事なのだろうなと想像できるかと思いますが、
調理補助という言葉は耳慣れない方も多いのではないでしょうか。
調理補助の仕事とは調理のサポート役
調理補助とは、料理の作成以外の業務、例えば
- キッチンの清掃
- 皿・調理器具洗い
- 出来上がった料理の盛り付け
などが調理スタッフのサポート業務をおこなう仕事です。
店舗によってその仕事の幅は様々ですが、基本的には調理スタッフは包丁や火を使う仕事、調理補助はそれ以外の仕事という分け方が多いようです。
キッチンのやりがいとは?
美味しいと言ってもらえること
キッチンでの仕事のやりがいと言えば、やはり
料理をおいしいといってもらえることでしょう。自分が作ったものに対して、プラスの評価をされるというのはとても嬉しいものです。成果に対する評価をリアルタイムで受け取れるのが、キッチンスタッフの醍醐味。お客様の「おいしい!」という言葉を聞けば、さらに意欲的に仕事を行う気持ちになるでしょう。
自分の料理で喜んでもらえること
自分が作ったもので人が喜ぶというのは、とても幸せなことです。
日常生活で人を喜ばせたいと思ったら、案外努力が必要ですよね。しかし、飲食店でのキッチンスタッフでは、仕事として覚えて、おこなっている料理で沢山の人を喜ばせることができます。あなたが作った料理が、
家族の幸せな時間を彩るかもしれません。
もしくは、
子供のおいしいという言葉で家族が幸せに包まれるでしょう。そんな風に考えたらますます調理のスキルを磨きたくなりますよね。
新しい料理レシピを知れること
キッチンスタッフは日々沢山のメニューを作り続けます。例え料理をあまりしたことが無い…という人でも、仕事の間ずっと料理を作っていたら、新しいレシピを沢山覚えるでしょう。
プロが考えたお店で提供できる味のレシピを覚えて、自宅や友人宅で披露できるというのはとてもお得な感じがしますよね。お給料をもらって、さらに料理を覚えられるなんてキッチンスタッフならではのやりがいです。
どんなスタッフが多いか
どちらかというと内向的なタイプ
飲食店の従業員の中でもホールスタッフにくらべると、
どちらかといえば内向的な人がいる傾向があります。キッチンでの仕事はホールスタッフに比べるとお客様と顔を合わせることも少ないでしょう。しかし、オープンキッチンやカウンターが多い店舗では、お客様と会話する接客業の要素も入ってきます。寿司屋の大将のようなイメージがいい例ですね。
また、キッチンスタッフ同士でのコミュニケーションやホールとの連携は
必要になります。まったくコミュニケーションが取れない場合は、すこし難しいかもしれませんが、多くの方は途中で慣れてきます。必要以上に不安に考えることはないので安心してくださいね!
食べることが好き
人に食を提供するという仕事に従事するだけあって、
自分も食べることが大好き!という人も多い傾向にあります。休みの日には食べ歩きが趣味、なんて仕事仲間ができたら美味しいおすすめのお店を教えてもらえそうですね。
何かを作るのが好き
自分の手で何かを作り上げることに情熱を燃やすタイプもキッチンスタッフに多いようです。料理というのは食材一つ一つを丁寧に処理して新しい作品を作り上げる行為です。こういった、創作力のあふれる仕事だからこそ、何かを作ることが好きなタイプが集まりやすいのでしょう。
スキルを身につけることに興味がある
実は、今まであまり料理をしていなかったという人もキッチンスタッフには少なくありません。こういったタイプの人は、新しいスキルを手に入れたいと考えてキッチンスタッフになったケースが多いようです。
自分が知らなかった技術を手に入れることができるというのは、モチベーションも高く保てるのではないでしょうか。
とりあえず楽しいことが好きな人が多い
キッチンスタッフというのは、ピーク時間は忙しく多くの仕事を覚える必要がある大変な仕事です。しかし、仲間と連携を取るうちに大切なチームができ、新しいメニューができたときには試食会をしたり、と和気あいあいとした場面も沢山あります。こういった雰囲気が好きで、
楽しく仕事をしたいと思って働いている方も多いようですね。
向いている人の特徴

優先順位を設定し効率的な作業を行える
今自分が何をするべきか、その先の作業はどういう風に組み立てれば一番効率的か、そういった作業の流れを分析し優先順位をつけるという行動が得意な人は、
キッチンスタッフにとても向いています。キッチンの仕事は、効率的に仕事を行っていかなければ、どこかで行き詰まり混乱を招いてしまう恐れもあります。
誰がどんな順番で仕事をすればいいかを考えられるタイプは、自分の仕事はもちろん仲間の仕事も効率的に動かすことができ、頼られる存在になることができるでしょう。
身体を動かしながら次のことを計画できる
人は、シングルタスク派とマルチタスク派という性質の違いがあります。
例えば、
- テレビを見ながら部屋の片づけをしている時に、掃除をしながらでもテレビの内容を把握できるのがマルチタスク
- テレビに見ていると掃除の手が止まってしまったり、掃除に集中してテレビの内容を把握できないのがシングルタスク派です。
あくまで脳みその動かし方の違いで、どちらが秀でているということは特にないのですが、様々な作業を同時進行させなければ行けない職場の場合のキッチンスタッフに向いているのは、マルチタスク派の人かもしれませんね。
キッチンの仕事では、下ごしらえをしながら次に行う味付けの工程を考える、調理の仕上げをしながら盛りつけについて計画するといったような、実際に身体を動かしていること以外のことを頭で考えなければならない場面がいくつもあります。
こういった時に、作業の手を止めず計画を立てられる人がキッチンスタッフに向いているのです。
とはいえ、作業は経験で培えるもの。あまり固く考えすぎないようにしましょう!
新しい物事に柔軟に対応できる
調理場の仕事に従事していると、新しいメニューが開発されたり今まであったメニューの作り方が変わったり、と仕事が流動的に変化していくことがあります。そういった変化に柔軟に対応して、取り入れていける
頭の柔らかさを持つ人もキッチンでは非常に重宝されます。
単純作業・地道な作業も行える
キッチンの仕事は、盛り付けや料理の作成など華やかな仕事だけではなく、野菜の皮を延々と向く、皿を沢山洗うなど地道な作業も多くあります。こういった、一見地味でも絶対に必要な作業を嫌がらず行えるのもキッチンスタッフに求められるポイントです。
そういった仕事を溜めてしまう場合、後々のタスクがつまり、やらなければいけない作業ができなくなってしまうケースが多くなっています。
どんくさくならない!調理仕事の6つのコツを解説!
調理仕事を効率よくするにはセンスが必要という方もいますが、そのセンスは経験で身につけられます。では一体、上手く作業をこなす時、どのようなことが求められるのでしょうか?各場面毎にご紹介していきます。
行動の優先順位について
作業の効率を上げるコツは、今何をしたらいいかを常に考え、行動の優先順位を決めることです。
料理の流れを把握して、もっとも優先させなければならないことを分析しましょう。また、優先順位を決める時には自分一人の独断で決めずに
一緒に働いているスタッフと情報共有して順位を決めることも大切です。
時間を切って工程から優先順位をみる
具体的な優先順位の決め方ですが、まずそのタスクを行わなければいけない締め切り時刻を定め、その間にやらなければならない工程をいくつかに分類します。その中で、一番早く行わなければならない
最優先タスクとメインの作業を設定しましょう。
例えば、1つの料理を作るのなら一番初めに材料をそろえなければ始まりませんよね。これが一番早くしなければならないこととなります。さらに、その他の作業で同時進行で行っても問題ない作業がある場合は、一緒に始めてください。そして、最後のもっとも重要なメイン作業、料理をつくるという目的で言うと、「調理」の部分は時間を十分に取って一つの作業に集中できるように組み立てましょう。
動きのキレ
仕事中はだらだらと緩慢な動きをせず、キレのある行動を心がけましょう。やる気のない姿勢は周囲の士気を下げるだけではなく、自分の仕事に対するモチベーションも低下してしまう原因です。やるべきことをやるべきタイミングできびきびと行うことで、仕事に集中でき、効率もアップします。
元気
キッチンスタッフは体力が資本です。働いている間は常に調理や清掃、下ごしらえといった作業があります。さらに、重い調理器具を持ったり、沢山の材料の処理をしなければならないためとにかく体力をつけて健康を維持するようにしましょう。元気でいれば仕事に対して意欲的に取り組めるだけではなく、仕事場の活気向上にも繋がります。
手順を把握する
忙しい時間帯に、スムーズな仕事を行うにはする作業の手順を把握しておくことが大切です。今やっている仕事の次に行うことはなんなのか、分かっていればそこに向かって作業の調節をしたり、時間を割り振ることができます。
もし、間に合わない!と思っても、手順さえ把握していれば、周囲の人にヘルプを頼む時にも分かりやすく指示できるでしょう。
洗いものはまめにする
キッチンスタッフをしていると、つい後回しになってしまいがちなのが皿洗いです。
洗い場が雑然としていて食器がいつまでも片付かないままだとモチベーション低下にもつながりますし、いざ食器を使う時に必要な枚数が無い!という事態にも陥ってしまいます。キッチンで働く時には、とにかく手が空いたら皿洗いを徹底しましょう。
平均給与はいくらなのか
キッチンスタッフと言っても、レストランや居酒屋、カフェなどで平均収入に違いがあります。
はたらいく様の調べによると、キッチンスタッフの平均月収は20万~22万程度。一番平均月収が高いのは居酒屋のキッチンスタッフでした。居酒屋は深夜や明け方まで営業が行われることもあり、深夜手当や時間外手当がつきやすいという傾向が、平均月収を高く引き上げているのではないでしょうか。
また、アルバイトの時給はタウンワーク様によると、都内で約1,000円前後という平均値が発表されています。
22時を過ぎ、深夜営業となるとさらに深夜割増自給となることもあるので、一般的なアルバイトに比べると水準が高い仕事のかもしれません。
出典1:はたらいく(2014~2015 職種別平均年収・月収100職種徹底調査)
出典2:キッチンスタッフ(その他飲食店)のアルバイト・バイト・パートの平均時給
キッチンでアルバイトを始める時に確認すべきこと
アルバイトを始める時は、大抵面接後に採用の可否や契約書類の提出、最初の説明などを行う日、最初の出勤日を決めるなどといった事務手続きを行う日が設けられます。
この時、以下の3つを事前に確かめておくことで実際に現場で働き始める時、余計なことであわてる必要が無くなるため、責任者の方に聞いておきましょう。
初日の持ち物の確認
実際にキッチンで働き始める日に何を持っていけばいいか聞いておきましょう。制服などは会社で支給されることがほとんどなので、それ以外に自分で持っていかなければならないものがあったら忘れずに準備しておいてください。ちなみに、筆記用具とメモ帳、印鑑は言われなくても用意しておくと便利ですよ。
作業靴が必要なのか確認する
飲食店の業態にもよりますが、キッチンスタッフはコックシューズと呼ばれるキッチン作業専門の靴や長靴、安全靴といった専門の作業靴を着用するように定められていることもあります。
そういった指定がある場合、制服と一緒に店舗側が用意してくれることも多いのですが、もし自分で用意しなければいけない場合は早めに準備しておきましょう。ちなみに、コックシューズや安全靴は小規模な靴屋では無いことも多く、ホームセンターなどでも探してみましょう。
事前にマニュアルをもらう
仕事を始めるにあたって、マニュアルがある場合は事前にもらっておきましょう。実際にキッチン業務が始まってしまうと、忙しくてマニュアルをゆっくり読む時間が無いかもしれません。バイト初日までにマニュアルを読みこんでおくことで、より早く仕事に慣れててきぱきと動けるようになるでしょう。
女性必見!キッチンのメイクのポイントとは
あまり濃い化粧だと料理に入ってしまうかもしれないけど、すっぴんもどうかと思う…そんな方は、まずナチュラルメイクを意識してみてはいかがでしょうか。
ベースの順番
- 下地
- フェイスパウダー
- パウダーファンデーション
の順番だと崩れにくくなります。
汗を書きやすい方はウォータープルーフのファンデーションを使用するといいかもしれません。
マスカラは濃すぎない程度に。できれば使用しない
マスカラは濃すぎる場合、異物混入に繋がる可能性があります。また、キッチンは火を使うため汗をかくことが多くなっています。
マスカラを使用しなくても問題ないのであれば、ビューラーだけで済ませるといいかもしれません。
つけまつげは基本NG
飲食店でよくある混入が毛が入るということ。このようなアクシデントを無くすため、勤務中は付けないほうがいいとされています。
チークは血色をよく見せるために!
チークは基本的には濃すぎず、血色を良くするために入れるものとして使用してください。
オレンジは活発なイメージ、ピンクはできるだけ血色をよく見せる感じに。自分の肌に合わせてライトブラウン系のものを使用するのもいいかもしれません。
また下記記事でもメイクの方法について動画付きで解説しています。
気になる方は一度目を通してみてはいかがでしょうか?
まとめ
飲食店のキッチンでは、料理だけではなく下ごしらえや清掃など、食に従事する様々な作業を行うことになります。今まで触れたことが無い技術の場合、最初は戸惑ってしまうかもしれませんがキッチンスタッフとして働くことで感じるやりがいはとても魅力的で、新しいスキルを手に入れるチャンスにもなります。
もしキッチンスタッフに応募したい、と思っている人がいたら前向きな姿勢で仕事に対してチャレンジする気持ちを忘れなければきっと充実したアルバイト生活が送れるでしょう。