飲食店でアルバイトをはじめたばかりだったり、新しく社員として働き始めた方で「アイドルタイム」という言葉を聞いて、何のための時間かわからなかったことはありませんか?
アイドルタイムとは、最も飲食店が混雑するピークの時間帯とは逆に、
お客様の来店が少ない時間帯のことを指す専門用語です。この時間帯には、店内の状況が落ち着いているため、忙しい時間にはできない作業行うなどといった時間の当てられます。
しかし、一口に飲食店といっても、業態によってアイドル時間は微妙に異なります。何時からアイドルタイムになるのかを把握し、有効活用していきましょう!そうすることでより仕事がスムーズになり、お店でのお仕事が楽になったり、お客様に喜んでもらえるかもしれませんよ!
目次
アイドルタイムの由来は「idle(仕事がない)」から来ている
アイドルタイムとは、飲食店において忙しさのピークを越えて入客数が落ち着く時間帯のことを指します。英語で仕事がないといった意味を持つ「idle」と言う英単語が由来の言葉ともいわれています。
店舗によっては、社員の方は休憩に入りながら時間帯別の売上を計算したり、人件費を削るために休憩をいっぺんに取ったりします。
どんなお客様が来店されるか?
メインは女性、中でも主婦の方やランチタイムを外して昼食を取るサラリーマン、
休憩目的で来店される営業マンなどが主な客層です。
土日はファミリー層が多く、一組あたりの注文数が増え、客単価もあがるため店舗や業態によって突然忙しくなる場合があります。
各業態のアイドルタイム
1.ファストフードフード・ファミレスなど
アイドルタイム:15:00~17:00
基本的なアイドルタイムがこの時間帯です。ランチ営業が終わってディナー営業までの間は、お客さんが少なくなる時間帯と覚えておくといいですね!
2.カフェ
アイドルタイム:13:00~15:00
カフェは食事だけではなくちょっとしたコーヒーブレイクに利用されることが多いためアイドルタイムが分かりにくい場合があります。しかし、ランチ終了から3時のおやつ時間までは比較的状況が落ち着く傾向にあるようです。
女性のお客様、特に主婦の方々はランチが終わった後のティータイムのために利用される方が多い印象がありますね。そのため女性客をターゲットにしたティータイム限定の割引などをおこなっている場合があります。
また、モーニング営業をしているような店の場合、モーニング終了の11:00頃からランチが始まる12:00から13:00頃までにアイドルタイムが発生することもあります。
3.居酒屋
アイドルタイム:オープン~19:00
居酒屋は他の飲食店と比べてアイドルタイムが読みにくい業態です。基本的に、オープンから19:00までは人が少ないといわれています。
地域によっては0:00頃に終電が終わって閉店するまでの時間帯もアイドルタイムが発生します。
アイドルタイムを有効活用する3つのポイント
店の中が暇だからといって、ただダラダラしていては何の意味もありません。アイドル時間には、店をより良くするために行わなければいけないこと、対策例をいくつご紹介します。
1.休憩を回す
長時間のシフトに入っている場合、お昼休憩などをとらなければなりませんよね。
飲食店の多くは、アイドルタイムを利用して従業員の休憩を回していきます。人が少なくても店内を管理できる時間帯に休憩をとることで、ピーク時間に万全の態勢で接客をすることができるからです。
2.新人教育や研修
飲食店のアルバイトは、事前研修等がない場合があり、すぐに現場でのトレーニングが始まることがあります。
最初は先輩について色々なことを教わっていくものですが、ピーク時間になると教育する時間がなくなり、細かな指導が受けられなくなってしまうことも多くあります。
そのため、アイドルタイムは、新しく入ったアルバイトに基本的な業務内容や、細かな決まり事などを教えるのに最適な時間となります。
先輩の従業員もアイドルタイムなら余裕を持って動くことができるので、自分が働くときに質問があったらこの時間帯を狙って聞くようにしましょう。
3.店内の清掃
アイドルタイムの使い方として最も一般的なのは店内の清掃です。毎日忙しく働いていると、やらなきゃとは思っていてもなかなか店内の掃除や細かなところの清掃が行えない場合があります。
アイドル時間には、まず店内や店の前の掃き掃除、トイレの清掃などお客様の目につく所の掃除を行います。それでも時間が余った場合には普段なかなか行えない細かな場所の掃除までするようにしましょう。
アイドルタイムの集客対策や売上を上げる方法とは
アイドルタイムは、集客がしにくい暇な時間です。確かに、店が暇だからこそできる作業はありますが、オープンしているのならなるべくお客さんを呼び込んで売り上げに繋げたいところですよね。
多くの飲食店はアイドルタイムにプラスの売り上げを作るため様々な工夫を行っています。
1.テイクアウト商品に力を入れる
飲食店のアイドルタイムに多い3時から夕方ごろは、主婦にとって夕食の買い出しを行う時間帯となります。そのため、テイクアウト商品に力を入れることで、夕飯にプラスする一品に選んでもらえたり、主婦の中食として利用してもらうといった効果が発生します。
テイクアウト商品を売り込みたいときには、メニューに写真を盛り込んでわかりやすくしたり、出来立てが提供できますと言った売り込み文句を活用してみましょう。
2.子供へのサービスで家族連れを集客する
子ども連れの家族と言うのは、案外店が忙しい時間には気を使うものです。子供は飽きてしまうと突然騒ぎ出したり、泣き出してしまう可能性もあります。そのため、店内に人が少ないアイドルタイムは、家族連れの両親にとってゆっくりと食事ができる時間帯でもあるのです。
そんな家族連れを呼び込むためには、子供向けのサービスを強化してみましょう。例えば、時間限定でお子様セットを割引する、ドリンクを無料にするなどのサービスが効果的です。
3.アイドルタイムにしかないサービスを行う
アイドルタイム限定で、お得なサービスやメニューを作るのも売り上げを上げる大切なポイントです。
例えば、ランチ後からディナーまでの間だけ食べられるサービスコースを設定したり、居酒屋のアイドルタイムになりやすい19時までの間は、ドリンクの料金を下げたりすることでお買い得感を狙った客層を集めることができます。
まとめ:有効活用できる時間を使って効率UP!
このように、アイドルタイムというのは使い方さえ考えれば店のクオリティを維持するためのさまざまな工夫ができる時間です。
ただ、お客さんが来ないからといってだらけている時間にするのではなく、暇な時間だからこそできることは何なのか、と考え続けることが店の活性化に繋がるのです。