バイトって月にいくら稼げるの?平均収入と税金の仕組み

女性と給料袋

大学生になるとアルバイトで自分の生活費や交際費を稼ぐ、という人も増えますよね。
1ヶ月にいくらくらい稼げるのか目安がわかっていれば、その後の生活の収支バランスが取りやすくなります。

そこで今回は、アルバイトで稼げる収入の平均的な金額や税金・控除について詳しく説明します。

アルバイトってどれくらい稼げるの?

アルバイトは月にいくらくらい稼げるのでしょうか?働く時間が変わると、収入も大きく変わります。勤務時間別にみていきましょう。

週2回、1日5時間の場合

高校生の場合、学校や部活動で土日にしかシフトを入れられないという人が多いでしょう。

たとえば
「週に2回、1日5時間」のシフトに入った場合、1ヶ月の労働時間は
(5時間×2日)×4週間分=40時間という計算です。

求人サイトなどを見てみると、高校生の場合800~900円程度の時給が多いので、今回は時給900円で計算してみましょう。
この場合、900円×40時間で、給与は36,000円です。

週4回、1日5時間の場合

1週間に働く時間が増えた場合に、どうなるでしょうか。
週に4回、学校が終わった後に17:00から22:00までの5時間シフトを入れとして考えてみましょう。

基本の計算は(5時間×4日)×4週間分で、1ヶ月80時間働くことになります。
ここに時給900円をかけると、1ヶ月の給与は72,000円です。

大学生の平均

全国大学生生活協同組合連合会の調査によると、
実家に住んでいる人の平均収入は1ヶ月37,920円
下宿や一人暮らしをしている人の平均収入は28,770円という結果となっています。

少ない感じもしますが、学業と両立させるためにはこのくらいがちょうどいいのかもしれません。ちなみに時給1,000円の職場で週2回、5時間程度働くと月に約38,000円稼げます。

出典:第53回学生生活実態調査の概要

高校生は注意が必要!

22時以降は就業禁止

日本では「青少年保護育成条例」という条例によって、深夜に理由のない未成年の外出は禁じられています。
また「風営法」でも22時以降に未成年を働かせることは禁じられており、発覚した場合は「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科せられます。

18歳を超えれば高校生であっても深夜勤務が可能ですが、飲食店の中には18歳を超えても高校卒業までは22時まで規則を定めている場合がほとんどです。

原則8時間以上の労働禁止

1日の労働時間は、労働基準法によって8時間以内(休憩を除く)と定められています。

週に1回しかバイトができないからその分8時間以上働くといった方法は、店側の違反になってしまうので気をつけましょう。

源泉徴収って何?

アルバイトをしていると耳にすることも多い源泉徴収。
源泉徴収とは何を指すのでしょうか。詳しく説明します。

源泉徴収とは

日本には働いて稼いだ金額に応じた「所得税」を国に納めなければいけません。
この所得税はその年の1月1日から12月31日までの収入金額によって決められますが、実際に金額が確定してから所得税を請求すると一度の負担が大きくなってしまいますよね。

そのため毎月の収入から概算で所得税を計算し、給与から天引きしておくという方法が取られています。この、所得税が給与から天引きされる仕組みを「源泉徴収」と呼びます

源泉徴収票とは

源泉徴収票とは、給与の支払総額や払った税金をまとめた書類のこと。基本的に、会社が年末調整を終えた後に各従業員に配布します。

これによって、自分が1年間でどのくらいお金を稼いだのか、そのうち税金として支払われたのはいくらなのかを確認できます。

年末調整と確定申告って?

年末調整とは

会社では、源泉徴収によって所得税の概算分をあらかじめ天引きしていると説明しましたが、この金額はあくまで「計算通り1年働いたらこのくらいになる」という金額。
そのため1年以内に給与が大幅に変わった時は、所得税の金額も変わります。

また生命保険に加入したり不動産を購入したりといった控除が受けられる行動を取った時にも、所得税は大きく変動します。

年末調整とはそういった1年動きに対して、月々の源泉徴収額を計算し直し、還付または追徴をおこなう制度のこと
年末調整は、事前に各従業員が提出した書類にもとづいて年末ごろにおこなわれ、その源泉徴収の差額は12月の給与で差引されることがほとんどです。

確定申告とは

確定申告とは個人の1年分の所得を計算し、納税額を定める制度のこと。
個人事業主や自営業の人は必ずこの確定申告をおこない、税金を納めなければなりません。

会社に所属して年末調整を受けている場合は、確定申告を自らおこなう必要はありません。ただしその会社以外で副業をおこなっていて、その所得が20万円以上ある場合、もしくは年収が全体で2,000万円以上になる場合は、個人で確定申告をおこなう必要があります。

返金されることがある!

不動産購入、災害や盗難、医療費等の控除を年末調整で申請し忘れてしまった場合などは、確定申告であらためて計算し直してもらうことで、払い過ぎた税金が帰ってくるというケースもあるので、しっかり確認しましょう。

掛け持ちしている人の場合

アルバイト先を2つ以上掛け持ちしている人は、確定申告をおこない所得税・住民税の計算をしなければなりません。

源泉徴収というのは1つの会社でしかできない制度です。源泉徴収額は「その会社での収入」をもとに計算されているので、他の会社から収入があった場合は所得が増え、所得税の額も多くなります。

他に収入があるのに確定申告をおこなわず少ない所得税や住民税しか納めていないと、脱税の疑いを持たれ調査が入ったり、後々高額な追徴通知がきたりするので掛け持ちで働いている人は忘れずに確定申告をおこないましょう。

12月の時点でアルバイトを辞めてしまった人の場合

12月末以前にアルバイトを辞め、他に働いていない人は確定申告を受けましょう。
働いている間は源泉徴収をされているので所得税を払っていないわけではなく、反対に払い過ぎている可能性があります。

給与明細を持って税務署に相談すれば、書き方や提出方法を教えてくれるので、必ず確定申告をおこないましょう。

扶養控除って何?

扶養控除とは、働いている個人に扶養家族がいる場合に受けられる控除を指します。
控除対象の家族は、その年の12月31日の段階で16歳以上になっている人が対象です。

扶養控除には税金上のものと健康保険上のものがあり、それぞれ条件は少しずつ異なります。今回は税金上の扶養控除について見ていきましょう。

扶養家族とは

扶養家族とは、収入面で生活を助けてもらう必要がある家族を指します。
16歳以上の子供や、加齢で働けなくなった両親・兄弟などがこれに当たり、税金上の扶養控除を受けるための扶養家族は、以下のような条件にあてはまることが必要です。

  • 配偶者以外
  • 生計を一にしていること
  • 年間所得が38万円以下
  • 青色申告の事業専従者として、その年1年給与の支払いを受けていないこと
  • 白色申告の事業専従者ではないこと

出典:国税庁No.1180 扶養控除

学生の場合

103万円の壁

学生の場合、その年の給与所得が38万円以上になると扶養家族として控除が受けられなくなります。

給与所得は、
給与-給与所得控除」で導き出せます。
給与所得控除は収入金額によって異なりますが、学生の場合65万円と思っておけば問題ないでしょう。

この数字を計算に乗せると
給与-給与所得控除65万円=給与所得38万円
という形になり、給与は103万円です。
103万円の壁というのは、給与所得控除によって所得が38万円以下になる金額を指しています。

交通費に注意!

時給とは別に交通費が支給されている場合は、給与に交通費は含まれないので、計算する時は注意しましょう。

130万円の壁

扶養控除には、所得税だけでなく住民税の扶養もあり、所得税とは異なります。この所得税の扶養控除要件のひとつが年間の収入が130万円未満であること
オーバーすると扶養控除が受けられないだけでなく、国民健康保険を負担しなければならなくなります。

103万円の壁も130万円の壁も越えていると所得税の納税義務が発生し、給与から差し引かれる金額が多くなります。
扶養に入れていた家族側も、扶養家族がいることで得られていた減額の特典を失い、税率が上がってしまうので、学生のうちはなるべくこれらの壁を超えないほうがいいですね。

主婦の場合

専業主婦やパートの主婦は扶養控除ではなく、配偶者控除という特別な控除を受けられます。しかし妻が夫の配偶者控除を受けるには、さまざまな要件を満たさなければなりません。
詳しい要件は以下の通りです。

  • 世帯主と生計を一にしている
  • 民法の規定による配偶者である
  • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていない
  • 白色申告者の事業専従者でない
  • 配偶者の年間の合計所得金額が38万円以下
  • 給与収入のみの場合は年収103万円以下

出典:国税庁No.1191 配偶者控除

これらの制限や内容は2017年までの配偶者控除となり、2018年からは新たに新しい制度が設けられます。

150万円の壁

2018年から施行される新しい配偶者控除では、年齢や年収によって新たな控除金額が定められ、130万円までしか稼げなかった2017年と変わり、上限150万円まで配偶者が仕事で収入を得られます。

条件に年収が追加されたことにより、高所得者が配偶者控除を受けられなくなることや、配偶者の年齢引き上げによる適応範囲が拡大されました。

201万円の壁

配偶者控除には、「配偶者特別控除」と呼ばれる制度が存在します。
これは配偶者控除を越えた人が対象で、段階的に所得85万円までは控除を受けられるという制度です。

以前は、所得上限が76万円であったため「141万の壁」と言われていましたが、新しい制度では「201万円」まで収入を増やせます。
ただしそれ以上になると、配偶者特別控除も受けられなくなるので注意してください。

アルバイトでも有給休暇がもらえる?

労働基準法では、一定の勤務条件を満たしている人物には有給休暇を与えなければならないと定められています。
正社員や契約社員として働いていないアルバイト、またはパートタイム勤務の方でも「有給休暇」をもらえるので、何日もらえるのかをしっかり確認しましょう。

いつからもらえるの?

有給休暇は働き始めて半年経過した時にはじめて発生します。その後は初めて発生した日から1年毎に新しい有給休暇が付与されるので、使わずにいるとどんどん有給休暇が溜まっていきます。

ただし有給休暇は発生から2年後に消滅するので注意しましょう。

たとえば、働き始めて半年目にはじめて付与された有給休暇が5日分、その翌年に付与された有給休暇が10日分残っていたとします。
もしこれを一切使わないでいると、そのさらに翌年にははじめて付与された有給休暇5日分は消滅し、残っている10日分と新たに付与された有給休暇の日数だけが残るという仕組みです。

何日分もらえるの?

有給休暇としてもらえる日数は、働いている勤務条件によって異なります。
正社員や一般労働者の場合、付与される休暇の日数は6ヶ月目から段階的に上がっていきます。詳しい日数は以下のとおりです。

  • 6ヶ月…10日
  • 1年6カ月…11日
  • 2年6ヶ月…12日
  • 3年6カ月…14日
  • 4年6ヶ月…16日
  • 5年6ヶ月…18日
  • 6年6ヶ月…20日

労働時間が限られているパートタイム労働者の場合は、週の労働日数や1年間の労働日数と、継続勤務期間によって、1日から最大15日の間で段階的に日数が増えていきます。

有給休暇の取り方は?

有給取得のマナーとしては、最低でも1週間前には「○月○日に有給を使いたい」と申請します。先の予定があらかじめ分かっている時には、もっと早く伝えておくことで仕事の調整がしやすいですよね。

外せない用事以外は繁忙期や忙しい曜日を避け、周囲に迷惑のかかりにくい日程を選びましょう。仕事の最低限の連絡や引き継ぎをおこなって、周囲に対する気遣いを欠かさないようにしましょう。

こちらの記事で有給休暇について詳しく説明しているので、ぜひご一読ください。

飲食店への就職希望者必見!有給は平均何日取得されているのか調べました。

まとめ

電卓と通帳

アルバイトでどのくらいのお金が稼げるのか、そのために覚えておきたいことはご理解いただけたでしょうか。

  • 1ヶ月の給与は「時給×労働時間」で目安がわかる
  • 103万、130万など扶養控除が外れる額を覚えて、自分も家族も損をしないようにする
  • 有給はアルバイトでも取得する権利があるが、使う時期やタイミングは会社とすり合わせた方がよい

今回の記事では、上記の3つのポイントについて掘り下げて解説しました。
自分がほしい給料と損のしない収入額を見極めながら働きましょう。