高校生が働く場合、保護者がそれを許可していることを証明する「同意書」の提出が必要なことをご存じですか?同意書を提出せず、保護者に隠れてアルバイトをしてしまうと、さまざまな問題が発生します。
今回は、同意書が必要な理由とその書き方についてご紹介します。
目次
18歳未満は同意書が必要!
高校生になり、アルバイトができる年齢を迎える頃には、友達と遊ぶお金や欲しいものを買うために「バイトをしよう!」と思い、アルバイトを始める人が多いのではないでしょうか。
日本では15歳を迎えた誕生日後、最初の3月31日を迎えれば、条例に守られた範囲内でアルバイトをしてお金を稼げます。しかし、18歳未満の人が働くには必ず「保護者の同意書」が必要です。
「保護者の同意書」は、なぜ必要なのでしょうか。その理由について解説します。
同意書はトラブル防止のための契約書
保護者の同意書はトラブルが起きたとき、大きな問題を防ぐために必要な書類です。18歳未満の高校生は未成年者なので、店と労働者またはお客様と従業員という立場で何かトラブルや損害、事故が発生した場合、本人が責任を持ってそのトラブルに対応できないとみなされています。そして、子どもの問題は保護者の責任となります。
そのため、18歳未満の高校生を雇うときは何かあったときの対応が円滑に行えるように、未成年者が働くことを承諾し、その責任を負う証明となる「保護者の同意書」を求めるのです。
もし、保護者に内緒でアルバイトをしていた場合、何か大きな問題が起きたときに解決が困難になる恐れがあります。保護者にしっかりと許可をもらってから、アルバイトを始めましょう。
学校の許可が必要なことも
高校の中には、アルバイトを自由にできる校則の学校もあれば、アルバイト禁止・許可制としている学校もあります。許可制の場合、保護者に許可をもらうだけではなく、学校に勤務地の情報やシフトなどを申請し「アルバイト許可証」を発行してもらう必要があります。
許可がないアルバイトを学校に内緒で続けていると、停学や退学といった厳しい処罰を与えられる可能性もあるので、校則は必ず確認しておきましょう。
アルバイトの同意書の書き方
保護者に記入してもらう「同意書」とは、具体的にどのような内容の書面なのでしょうか。基本的な書き方と、記載する項目をチェックしましょう。
指定の用紙がある場合
アルバイト先が規定の書式を作っている場合、その書面通りに同意書の記入をお願いしましょう。思わぬ誤字や書き間違いをしてしまう場合があるので、あらかじめ何枚かコピーしておくのがおすすめです。
指定されていない場合
指定された書類を渡されず、「同意書をもらってきてください」と言われた場合は、A4サイズの白い紙に手書きで同意書を作成し、提出しましょう。同意書は、まず一番上に「同意書」と題目を記載します。その後、下記の項目を記入すれば問題ありません。
- 採用先の会社名や代表者名
- アルバイトをする未成年本人の名前
- 未成年者が働くことに同意するという文面
- 同意書を記入した日の日付
- 保護者の名前・続柄と印鑑
例:「私、○○一郎は、○○太郎が株式会社××フードで働くことを同意いたします。」
同意書を書く段階で時給やシフトが細かく決まっている場合、
「私、○○一郎は、○○太郎が以下の条件で働くことを同意します。」
といった文章を記載しておくと、シフトや給与面でのトラブルを避けやすくなるでしょう。
18歳未満が働くときの注意点
高校生がアルバイトをする場合、成人者が働くときとは違った注意点があります。これらを守らないと、自分だけではなく会社や保護者にも迷惑をかけてしまうので、しっかりと覚えておきましょう。
年齢証明書が必要
会社には未成年者が働く場合、年齢確認を行う義務があります。年齢確認に使用できる書類は、住民票記載事項証明書といった公的な書類でなくてはなりません。
学生証や保険証にも生年月日は記載されていますが、年齢確認の正式書類としては使えません。アルバイトを始める前に、必要な書類を発行しておきましょう。
労働時間が法律で定められている
18歳未満の未成年者は、労働基準法で働く条件が定められています。18歳未満の未成年者は22時~翌5時までの深夜勤務は行えず、週に40時間、1日に8時間以上働くことも禁じられています。
また、有害物質を扱う仕事やキャバクラのようなナイトワークも行えないので、アルバイト先を選ぶときは注意が必要です。
規則を守って正しいアルバイト生活を!
今回は、高校生がアルバイトをする際必要な「保護者の同意書」について解説しました。
- 高校生がアルバイトをする場合「保護者の同意書」を会社に提出しなければならない
- アルバイト許可制の校則がある場合は、学校への申請とアルバイト許可も必要
- 高校生には働く条件があるので、規則を守って働こう
自身が未成年であるということを自覚して、責任を任せられる保護者の許可を受けた上で、安全にアルバイト生活を送るようにしましょう。